「シンデレラ体重」と呼ばれる理想の体重が、女子高生を中心に話題になっているとのことです。
その計算式は「身長(m)×身長(m)×20×0.9」ということで、自分の身長をあてはめて計算した様子がTwitterでも多く見られました。
今回この「シンデレラ体重」を踏まえて、医師に成長期の身体の変化などについての詳しい解説をご案内します。
Q. 医学的に理想の体重の定義とは?
医学的にいう『適正体重』とは以下の計算式で測ります。
適正体重 = 身長(m)× 身長(m)× 22
もちろん、これぴったりでなくてはならない、ということではありません。
ほかにも、痩せや肥満といった体型、病気のなりやすさなどを数値としてBMI(ボディ・マスインデックス)もあります。
【BMIの計算式】 体重(kg)÷(身長(m)×身長(m)
BMIの計算で導き出される値が18.5~24.9の間であれば、医学的にも適正体重と考えることができます。
Q. 成長期に太ったとしても、その後やせるとよく聞きます。なぜですか?
今回の「シンデレラ体重」は女子高生の間で話題になっていたとのことですね。
成長期は体重が増えてしまうと悩む女性もいらっしゃいますが、理由があってのことです。
≪理由1:女性ホルモンが急増する≫
女性ホルモンが急激に増えて丸みのある体型になりやすいことが理由のひとつです。
この時期は身体が急激に変化し、カロリーが必要なのでお腹がすきやすいということもあります。
≪理由2:生活パターンが不安定≫
ファッション重視の肌寒い服装などで冷えを起こしやすいことやファーストフードなど栄養に偏りが多くなりがちなことも、この時期の特徴かと思います。
いずれにせよ、成長期を経て大人になることでホルモンも安定し、生活パターンも落ち着くと思います。
すると自然に食欲も低下してくるので痩せる方が多いと考えられています。
Q. 必要な食事を摂らずにやせた場合、身体にどんな変化が起こるでしょうか?
体重を落とすため、と必要な食事を摂らないと以下のような影響が現れます。
- 貧血を起こす
疲れやすくなる
精神的に不安
イライラ感が強くなる
他にも、短時間で急激に体重を落とすと、皮膚がたるんでしまったり、顔にシワができてしまったりします。
Q. 体重以外の健康な身体を測る数値はありますか?
性別や年代などによりそれぞれの基準値は異なります。
健康的な体格の目安としては、体重のほかに筋肉量や体脂肪率、基礎代謝なども参考になりますね。
これらが測定できる体重計なども販売されているようですのでそういったものを利用して、測定してみるのもよいかもしれません。
体重さえ落ちればいい、というダイエットは健康に影響が出ます。
数値ばかりではなく、自分の身体と対話することも忘れないようにしましょう。
最後に医師からのアドバイス
医学的に健康と言われる体重よりもかなり少ない体重、痩せた体型を「美しい」とする傾向は続いています。
今回のシンデレラ体重もそのひとつです。(美容体重という言葉もありました。)
いくら体重が少なくても、やつれて顔色の悪いイライラした女性になってしまってはシンデレラどころではありません。
低体重になってしまうと、貧血を起こしたり生理が止まったりする危険もあります。
極端な低体重では不整脈を起こしたり、栄養失調で命を脅かすことすらあるのです。
しっかり必要な栄養を摂る、適度な運動をする、そうしてはつらつとした美しさを手に入れたいですね。
(監修:Doctors Me 医師) https://doctors-me.com/doctor/symptom/108/column/2991
この様にスマイルでは女性の体調管理を常に意識し、美容・健康に関する様々な情報収集を行っております。